小学生のふみやは、赤ちゃんが生まれるまでのあいだ、おじいちゃんの家に預けられることになりました。
でもふみやは、お父さんお母さんが赤ちゃんのことばかりなのが、おもしろくありません。
これからお兄ちゃん(お姉ちゃん)になる子は、みんな多かれ少なかれ、そういう気持ちがあるのでしょうね。この絵本のふみやのように、小学生くらい大きければ尚更。
でもおじいちゃんの家で、たくさんの自然や、懸命に光る夜光虫、おじいちゃんの育てている野菜、そんなものたちに触れるうちに、「どうでもいいものなんて ひとつもない」ということを学びます。
そして生まれた赤ちゃん。ふみやの弟です。赤ちゃんの小さな手に、ぎゅっと指を握られたとき、ふみやの中で眠っていた兄の心は一気に芽生えたのでしょうね。
1才になった弟と、おじいちゃんの家に戻ったラストシーンが泣けます。小学生以上で、お兄ちゃんお姉ちゃんになる子に、特におすすめしたいです。