邦訳をされた中川千尋さんが後書きで紹介している「おはなしのろうそく」に収録されている昔話を先にお話会で聞いていたので、
エロール・ル・カインの絵はとっても素敵で魅力的でしたが、
文章は耳で聞いたジェイコブズの再話の方がドキドキしました。
モリ―の《かしこさ》、昔話特有の物事を3回繰り返す展開も残念ながらウォルター・デ・ラ・メアより、ジェイコブズの再話の方が分かりやすかった気がするのは、気のせいでしょうか?
けれども、この絵本の「かしこいモリ―」は絵本としてあますとこなく楽しく描かれているのも間違いなく、絵を見ながら楽しむ作品としての完成度は高いです。
しいいえば、これだけ細かく美しく描かれているエロール・ル・カインの作画絵本なのだから、もっと大型のタイプとして発行してほしかったです。