この絵本にはやられました。
ひとりぼっちのおばあさんうさぎが、ぽつんと一人で大きすぎるテーブルにむかって、
晩ご飯を食べているシーンから始まります。
次のページでは、1年前で向かいの席におじいさんがすわっているのです。
これで、涙がじわーとわいてきました。
それから、この一家の歴史をさかのぼって行きます。
棚の中身や、壁の色や、壁にかけてあるものが、
その頃の生活を物語っています。
子どもが小さい頃は、毎日が無事に過ぎていくだけありがたいのですが、
それさえ思えないほど、生活に追われてしまいました。
小さな子どもさんを連れたお母さんを見ると、どうぞ今を大切にと願ってしまいます。
先輩お母さんに言わせれば、子どもが反抗期で大変だった頃が懐かしいそうです。
私が、子どもたちの反抗を相談したら、そう言われました。
この絵本は大人のためのものですね。
今がとても大変でも、過ぎてしまったら寂しくなるものです。
今を大切にとのメッセージを感じました。