三人の兄弟の末っ子のトム。父から二人の兄は金と銀のシャベルをもらいトムはお金になりそうもない鉄のシャベルをもらい旅に出る。
この手の話は大体終わりは『トムは大金持ちになり幸せに暮らしました』となる。
この本は違う。結末はぜひ読んで欲しいのですが、幸せってこういうものなんだと思う。上を見ればきりがない、人には親切に、今の生活を大切にというメッセージが伝わってくる。
印象的なのがトムが手助けしたおじいさんとおばさんがいう言葉
「シャベルがあんたにしあわせをもってくるように」
人の幸せを願える人というのは、たとえ物質的には貧しくても心が温かく幸せな人なんだと思う。
表紙を見たとき外国の作者かなと思ったけど文、絵共に日本の作者の方です。それでなんとなく結末にも納得がいきました。日本人のもつ慎ましさが根っこにはあるのではないかと・・・