2012年度読書感想文コンクール小学校低学年の部課題図書。
キツネの子は公園で涙ぐんでいるウサギの子を見つけます。
訳を聞くと、お父さんがここで待っているように、といっていたけれど
なかなか戻ってこない、とのこと。
キツネの子は自分自身の留守番の寂しさを思い出し、ウサギの子を励ましてあげるのです。
留守番の寂しさは、子どもにとってはとても共感できる感情だと思います。
だからこそ、そんなお友だちを励ましてあげよう、という自然な気持ちが嬉しいです。
もうすっかり、たくましくなったキツネの子ですが、
お母さんが刺繍したハンカチを大切にしているところなど、
母の存在が心の支えになっている様子が伺えますね。
お友だちが笑顔を取り戻した時の、清々しさ。
ラストの絵の、キツネの子の表情がとても素敵です。
表題の余韻が印象的でした。