この作品を読み終えて、思い浮かべた一人のプロ野球選手がいる。
広島カープの若き4番バッター、鈴木誠也選手。
チームを代表するバッターの1人だが、今年8月、守備中に足を骨折し、離脱を余儀なくされた。
手術し、苦しいリハビリの毎日。
子どもの頃から野球が大好きで、練習ばかりしていた鈴木選手が、初めて練習も出来ない逆境に立たされた。
その中、自分よりも大変なリハビリをしている年配の方や子どもたちに触れ、野球が出来ていたのはどれだけ幸せなことだったのか。打てないことで悩んでいたことも、今思えば小さなことだったと初めて気付いたという。
人生も、きっと順風満帆に進むより、挫折や逆境を経験して、それを一つ一つ乗り越えていく中で、より豊かなものになっていくのだろう。
鈴木選手も、きっと来年、今より強いバッターになって戻ってくると思う。
夢をあきらめない。
まず、一歩、一歩。
そして、いつかその人にとっての大きなホームランが打てるよう、努力し続けること。
この絵本は、とても大切なことを教えてくれました。
ピッチャーが投げる様子や、ホームランを打ち、場外に消えていく白球など、絵にとても迫力があって良かったです。
私は幸いにも野球を見るのが好きなので、スクイズや6-4-3といった用語もすんなり理解でき、とても面白く読めました。