突然そばにやってきて、仲良くなった大きなオオカミと小さなオオカミでした。
何をするのも一緒だったのにある日、大きなオオカミがでかける時、小さなオオカミはついてきませんでした。
それどころか、大きいオオカミが帰ってみると小さなオオカミは居なくなっていたのです。
それから小さなオオカミの不在の時間が始まります。
これ以上書くとこの絵本のストーリーそのものになってしまうのですが、ここで決定的に欠けているものがあることに気づきます。
二人の間にちゃんとしたコミュニケーションがないのです。
勝手に相手の気持ちを思い描いていると、起こりうる空白でした。
二人の再会は、大きなオオカミにとっては感動的でした。
小さなオオカミの無邪気な答えに、小さなオオカミにとっての大きなオオカミへの思いの距離感があったように思いました。
ちゃんと話さないと意思疎通は難しいという物語でしょうか。