
八月十五日を13歳以上でむかえた人びと(忘れまい夏の焦熱を―木下としお;頭の中がまっ白―さわたり・しょうじ;落ちるなよ!―白吉辰三 ほか) 八月十五日を6〜12歳でむかえた人びと(一人ぼっち―海老名香葉子(絵・千葉督太郎) のら犬のごとくに―永田竹丸 ひまわりが“殺された”八月十五日―石子順(絵・ウノ・カマキリ) ほか) 八月十五日を5歳以下でむかえた人びと(グラマンは日本の空を遊んでいた―小野耕世;バケツリレーで防火訓練―北見けんいち;穴を掘っていた―草原タカオ ほか)

終戦の日、八月十五日をどのように迎えたか、百数十名の絵手紙を通して、漫画家、著名人の記憶を集めた本です。
その時何歳だったか、世代によって捉え方の違いがあることも理解したのですが、1枚の絵と文章では語りきれないドラマを、それぞれの執筆者が抱えていることを痛感しました。
その意味では、素通りしてしまうのは心苦しい作品です。
また、それぞれに違う体験があって、一括りで終戦をまとめられないことを痛感しました。
ただ、戦争が終わったことへの戸惑い、平和への希望、これから来る時代への不安が、それぞれにまとめきれずにあふれていることに、重圧がありました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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