元気な男の子ジェイと犬のラブは大の仲よし。でもラブはおばあちゃん犬、だんだん元気がなくなってついに動けなくなりました。「ラブはくものうえでくらすんだ。もうあえないんだよ」パパのことばにジェイは「そんなのいやだ! ぜったいいやだ!」とさけびます。そのばん、ラブのとなりで眠ってしまったジェイはふしぎな夢をみたのです……。こどもが初めて直面する「死」をやさしく伝える絵本。ラブが最後に教えてくれた、お別れのなみだをえがおにすることばとは?
ペットとの「永遠の別れ」をテーマとした作品は数多くあります。
この絵本は、その中でも最もポピュラーな「ずーっとずっとだいすきだよ」のお話と、絵の雰囲気も、とてもよく似ているのですが、私はこちらのお話のほうが断然好きです。「死」を乗り越えて、また別の空間で、命が未来に向かってどこまでも続いていくように思えるからです。
我が家にも12歳になる愛犬がいます。娘が生まれたときからずっといっしょに「きょうだい」として育ってきた大切な家族。すでに老犬なんだということは理解できても、実際にお別れの日が来ることは想像もできない娘。
どうやって心の準備をさせてあげればいいんだろう?
その日が来たら、娘は一体どれほど悲しむことだろう?
嬉しそうに戯れる愛犬の姿と、娘の純真無垢な笑顔を見ながら、常にそんな思いが心をよぎる毎日・・・。
ゆっくり、じっくり、娘にも大事なことを伝えたくて、「悲しいお話はきらい」と言う娘に、あえて生と死について考える絵本をいろいろと読み始めました。
この本を読んだときにも、やっぱり最後は、娘も私も涙になってしまいました。そして、いろんなことをたくさん話し合いました。
「○○(愛犬)は、Jが大人になるまで生きれる?・・・6年生くらいまでは生きれる?」
答えるほうも本当に辛いです。
でも、娘には、いつの日かきっとわかってほしい。愛犬と過ごした特別な時間が、娘の人生を温かく包み込み、輝かせてくれたことを・・・。
娘も、私も、「ありがとう。げんきでね」って言ってあげられるように、愛犬との1日1日を大切に生きたいと願っています。 (ガーリャさん 40代・ママ 女の子7歳)
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