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正直もののイワンが,おじいさんたちの超能力で悪がしこい王さまを追放します。ロシアの代表的民話を,すてきなきりえで絵本化。
普段あまり手にすることのないロシア民話。滝平二郎さんの切り絵が親しみ易くて手に取りました。
お話は3人兄弟の末っ子の成功物語。かの国でもやはり、一番末っ子が出来が良いのですね。日本の話にもよくありますよね。3人兄弟の末っ子が思いやり深かったり、賢かったりする話。
面白かったのは、いろいろな特技をもった人が末っ子を助けるのですが、それがみんなおじいさんだということ。耳のとんでもなく良く聞こえる老人や走るのがずば抜けて速いおじいさん、現実味がないのですが、痛快でした。
誠実に働いているといつかは報いられること。見かけより中味が大切なこと。個々の突拍子もない能力も統合的に使えば、万の力になること。ずるい者は滅びること・・・などなど、当たり前のことが当たり前に語られています。教訓めいたテーマを毛嫌いする前の、幼い子供のほうが喜ぶかもしれません。
そらをとぶふねは王様のお城へ着いてからは登場しません。それが少々残念でした。 (えっこさん 40代・ママ 男の子12歳、女の子9歳、女の子5歳)
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