サーモンピンクの表紙にずらーっと並んだ、
おめかししたお母さんうさぎと21匹の子ウサギ達。
ちょっとレトロな雰囲気の、擬人化されたうさぎが可愛い!
思わず手にとったら、イースター(4月に行われる、キリストの復活祭)にまつわるお話でした。
イースター・バニーは世界中の子ども達に、幸せをよぶ卵を配るのがお仕事。
卵宮殿に住む長老うさぎが、
世界中から、心が優しくて、足が速くて、賢いうさぎを5ひきだけ選ぶのです。
「ふわふわしっぽ」という名のうさぎの女の子は、小さい頃からイースターバニーになることを夢見ていましたが、
結婚して、21匹の赤ちゃんが生まれて・・・
子うさぎ達を愛情深く育て、能力や個性を生かした家事を教え、自分の夢も叶えるふわふわしっぽ。
こんな出来たお母さんになるなんて、私には無理!と思ったけれど、
イースターバニーの使命を全うしようと雪山で奮闘するふわふわしっぽを見守るうちに、
夢を叶える人の一途さを見せつけられ、応援せずにいられなくなりました。
読み終えたら、ふわふわしっぽに教わった「諦めない気持ち」のおかげで、なんだか少し力が湧いてきたような気さえします。
作者が娘さんのために書かれたという物語に、年長の息子も引き付けられ、長いお話を集中して聞き入っていました。
本の「そで」にイースターの詳しい説明があり、キリスト教の知識がなくても大丈夫。
春を待つこの季節にぴったりな作品で、
小学生位のお子さんやお母さんにおすすめです。