こんなに街が細かく描き込まれていると、何だかワクワクしてきます。
表紙と裏表紙は一体となって描かれているので、本を広げてみると街の様子がよくわかります。
この絵本には、扉にしか文章はありません。
「これから、あっちゃんは、おとうさんと おかあさんと あかちゃんと いっしょに おふろやさんに でかけます。」だけです。
あとはすべて絵なのです。
でも文章がなくても、内容はわかります。
人の表情や街の様子がすべてを語ってくれます。
だからこそ、細かいところまでよく「読んで」くださいね。
お風呂屋さんの中を描いた絵からは、いろいろな人の声が聞こえてきます。
体重計に載ったおじさんの「また増えてるぞ」というつぶやきや、追いかけっこしている子どもたちの「まて〜」という叫びや、その騒ぎに「うるさい!」と叱るおじいさんの声。シュンという音がしそうな叱られてうなだれている子どもたちの姿。
こんな絵本を読んだら、子どもたちはお風呂屋さんに行きたくて仕方なくなるだろうなあ。
そうそう、やっぱり風呂上りには、いちご牛乳は欠かせませんよね。