あちこちの家を訪ねて散髪をして暮らしているジェドおじさん。
自分の店を持つためにコツコツとお金をためているジェドおじさん。
ジェドおじさんの苦難と人間愛が描かれているけれど、その中に「夢をあきらめない生き方」が輝いています。
黒人であることで差別された社会です。
差別の中で、病気の治療代が出せない家族のために、惜しげもなく蓄えた金を差し出すジェドおじさん。
やっとためたお金が、金融恐慌で無になってしまった絶望もありました。
でも、79歳になってやっと自分の理容室が持てたジェドおじさん。
おじさんは幸せだったと語られていることに素晴らしさを感じます。
苦労しかなかったはずの人生が、幸福に塗り替えられたのです。
子どもに語ることの多い絵本です。