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宮沢賢治の絵本 よだかの星」 その他の方の声

宮沢賢治の絵本 よだかの星 作:宮沢 賢治
絵:ささめや ゆき
出版社:三起商行(ミキハウス) 三起商行(ミキハウス)の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2008年10月
ISBN:9784895881173
評価スコア 4.35
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  • 小学生の頃に読みました。
    そして読書感想文にも書いた、宮沢賢治の作品の中で一番心に残っているお話です。

    よだかは醜い鳥です。だからみんなに嫌われていました。
    でも、よだかは優しい鳥です。今までに一度だって悪い事なんてした事はありません。

    ひっそりと真面目に寂しく生きるよだかを、誰に蔑む権利があるのでしょう…
    生きていることにすら罪悪感を感じる、よだかはもう…そこまできていたのです

    そしてある日の夕方、とうとう鷹が「改名しろ」と、よだかの元にやって来ました。
    それはよだかの存在をも否定する、あまりにも残酷な行為でした。

    よだかはそんな事をするくらいなら死んだ方がましだ、今すぐ殺してください、と言いました

    小学生の私には、報われないよだかが可哀想で可哀想で、あんまりだと思っていました。
    そして、よだかのために自分がなにかできないか…と思っていました。

    弟のかわせみや蜂雀の愛だけでは、よだかの悲しみや苦しみは救えなかった
    よだかにはもう、どこにも居場所がなかった

    よだかが空へ昇る時、空を切る稲妻のように力強く、よだかが落ちる時、 それはそれは美しい流れ星のような光だったんでしょう…

    そしてよだかは、夜空を照らす星になった。

    目が覚めると、すぐとなりにはカシオピア座がいて、そして天の川の青じろい光がすぐ後ろになっていました。

    星になることを望んだのはよだかですが、本当はこの世に生きていたかっただろうと、そう思っていてほしいというのは、私のわがままですね…

    小学生の頃はこの結末が良いのか悪いのか半信半疑だったけど、今は心から思います。
    よだかは報われたのだと。

    …やっと居場所を見つけたんですね。

    よだかの星が一際輝きながら燃えているのは、よだかが誰よりも、美しい心を持っているから

    そして野原や林の鳥たちは、あんなに忌み嫌っていたよだかの星を毎晩見上げては、心を休めるのでしょう
    体は焼けてなくなっても、よだかの心だけはいつまでも美しく燃え続けています…

    このお話の中で私が一番好きな場面は、よだかが甲虫を噛まずに、呑み込むところです。
    自分が食べる虫の命をも慈しむ、よだかの優しさと苦しみが、痛いほど伝わってきます。

    私は自分に厳しく周りに優しくできる者が、本当に強いと思うのです。

    よだかはとても強い鳥だったのだと、大人になってわかりました。
    そして、よだかの事がもっともっと大好きになりました。

    投稿日:2014/07/01

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    1
  • とても切ないお話です

    「ヨダカ」という名前のために、この鳥はこんなに苦しいのです。「市蔵」でもよかろうと思うのですが、それで済む話ではありません。
    姿かたちで馬鹿にされる存在感がたまらないのです。
    今の社会で言えば、障がい者への偏見や差別につながる根本的な問題です。
    ヨダカの最期にはたまらない切なさを感じました。

    投稿日:2022/11/24

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    0
  • 純真な子どもが描いたような

    懐かしい!!

    以前この物語を、何度も朗読しました。

    その時には当然ながら文章のみなので
    自分で場面を想像しながら声に出したのですが

    こうして絵本になったものを開いてみると
    他に、このような「よだかの星」があるのだと
    とても興味をもちました。

    絵本は、見た人たちが近いイメージを持てるところが良いですね。

    純真な子どもが描いたようなイラストは、
    さすが ささめやゆきさんの作品だなと思いました。

    最後はやはり切ないのですが、
    心が浄化されてゆくような気がしました。

    投稿日:2014/07/03

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