「ターちゃんのてぶくろ」 なかなかよいと思う みんなの声

ママにもらった手袋たちが、夜のお散歩。雪の中で雪合戦をしたり相撲ごっこをしたり、楽しそうに遊ぶ様子に「やっぱり冬って楽しいね」って話していたら…
もしかしたら、自分たちが知らない間に手袋が大冒険していることってあるのかも。ってちょっと楽しい想像ができる絵本でした。

子どもの大好きな手袋が主役の、楽しいファンタジーの絵本です。
ターちゃんがお母さんに編んでもらった手袋。とっても気に入って夜も一緒に寝るほどですが、夜中に手袋たちはこっそりと遊びにでかけます。
おなかに雪を詰めてお相撲をする姿はとってもかわいい。
ところが大変！風に飛ばされて落ちたのは池の中。どうする？どうなる？
このピンチの場面での老犬のゴロくんの大活躍に驚かされました。やはりただものではなかったのですね。
冬に読みたい、かわいくて楽しい絵本です。

私自身が大島妙子さんの作品が大好きなのでこの絵本を選びました。手袋が登場するシーンの空気は暖かく、外の空気は冷たくそのメリハリをつけて表現している所が素晴しいと思いました。目には見えない空気を表現できる大島妙子さんはやはり凄いなと感心しました。私が大好きなシーンはゴロが知らんぷりをする場面です。英雄で人助けをしたのに知らんぷりを決め込むゴロは大物だと思いました。とてもかっこ良かったです。人間ならとっくに御爺さんの歳なのにも関わらず本当に潔い姿で惚れ惚れしました。

お母さんが作ってくれたターちゃんのてぶくろ。右手には男の子、左手には女の子の顔がついていて、友達にも大好評です。さて、このてぶくろたち、夜中になると外に出かけていきます。雪合戦をしたり、おすもうごっこをしたりとっても楽しそう。ところが、思わぬアクシデントがあって大変なことに・・・。でも、大丈夫。意外な登場人物（？）が助けてくれますよ。

大島　妙子さんの描く犬はなんとも豪快でいい味出しています。冬にぴったりのかわいらしいお話しです♪