「だいすきなパパへ」 ママの声

この絵本の主人公、ビーバーの、バークリーには、お父さんがいません。最近は、シングルマザーも珍しくない世の中なので、この絵本のように、親子で支え合って生きている親子も多いと思います。それだけに、この絵本が、そんな親子に読んでもらえる機会が増えたらいいなあと思いました。親が子を思い、親が子を思う…さりげない優しさに、心が温かくなりました。息子は、バークリーが、船に絵の具を塗っているページで、『すごい！こんなの作れてすごいよね！』と感心していました。それから、見開きの所で、今までバークリーが作った作品が、展示されていて、すごく素敵でした。息子は、『こんなにたくさん木から作ったんだね〜！』とまたまた感心していました。親子で、全然違った楽しみ方ができました。

『BOATS FOR PAPA』が原題。
ビーバーの母子の物語です。
バークリーは浜辺近くでママとつつましく暮らしているのです。
ある日バークリーは浜辺の流木を拾って、船を作ることを思いつきます。
小さな船ですが、パパへのメッセージをつけて、海に流します。
それからは、何かあるたびに、船作りに励むバークリー。
ところがある日、あることに気付くのですね。
詳しいことは何も書かれていません。
散りばめられたシチュエーションを感じ取るストーリーです。
パパにはどうして会えないのでしょうか？
余韻の中に、だからこその母子の絆を感じます。
「大好きな」に込められた思い、そっと共感できると思います。
にじんだ色彩の絵が、心象を物語っているようにも感じました。
小学生くらいからでしょうか。

絵本を読み終わって、とても穏やかな気持ちになりました。
そして、涙が流れてきました。
パパがいなくなってしまった母と子の美しい物語。
こんなにも静かで美しい物語が世の中にはあったのかと思うほど、
深い感動にひたることができました。
なかでも印象的だったのは、子どものバークリーが、
「ママ、きのうもおとといも、あしたもあさっても　ありがとう」といった
言葉。
この部分から、涙がとまりませんでした。
お互いが、お互いを、ほんとに深く愛しているのが伝わってきて、
我が子をぎゅっと抱きしめました。
私は、しっかりと愛情を伝えられてるかな・・・。
この絵本を思い出すと、涙があふれてきます。
この親子がずっと幸せでありますように。
この美しい物語が、ずっとずっと語り継がれますように。

ああ、なんて静かな感動がある話なのでしょう。それは、私が母親だからかしら？　でも、子どもに

『ママ、たのしいおたんじょうびを　ありがとう。　それから、きのうもおとといも、
あしたもあさっても、ありがとう』

なんて言われたら、涙が決壊しそうです。反抗期に突入した我が子からは聞けない言葉だからかもしれませんが、言葉に出さなくても思ってくれていたのなら、母親冥利につきますよね。
私も、子どもへの愛情が恩着せがましくなく伝えられる母親になりたいなと思いました。

タイトル、そして作者のレビューコンテストにあたってを読み、これは娘には今は読んであげれないなぁぁと思い、自分だけこっそり夜中に読みました。
やっぱりダメでした……号泣。
今、私自身が離婚に直面しています。
最近では離婚は珍しくないと言っても、やっぱり、自分自身の話になると遠くで眺めているのとでは話が違います。
動揺したり、これから先のことを考えるととても不安で落ち込み、育児も心配です。
この絵本を読んで、非常に重なる部分があるので、いろんな思いを巡らせながら読ませて頂きました。
まず、絵がとっても繊細で美しかったです。
ビーバーだなんて全然馴染みもありませんが、とても違和感なく話に吸い込まれました。
男の子の気持ちが痛い程伝わってきます。
そして、お母さんの言動の暖かさに胸を打たれました。
例えば、海賊誕生パーティだなんて、ほんと、母親の愛情溢れてますもの。
がんばろ！と思えました。
じわぁ…と広がるこの空気感は、本当に切なく、でも、前向きになれる。
幸せを改めて感じられる絵本でした。
寝ている娘のほっぺにキスしました。
今は、こっそりと自分が持っていたい絵本です。

お父さんの事を思うバークリー君の気持ちが痛いほど良く伝わってきます。そして、お母さんが子供を思う気持ち。物凄く切なくなってしまう絵本です。親子は普通父、母、子供達がいて当たり前ですが、大人の理由で子供達に悲しい思いをさせてしまっている事も有ります。この絵本は、お父さんに会いたくて仕方が無いバークリー君の気持ち、そしてお父さん大好きだよ。と一緒に居なくてもずっとお父さんの事が好きだよ、といつまでもお父さんの姿を待っている様子。とても心が熱くなりました。バークリー君のお母さんがとても優しくて思いやりが有る素敵なお母さんで良かったです。こんな素敵なお母さんがいたからバークリー君はこんなに素敵な男の子に育ってくれたんだと思います。とても素敵で、本当に多くの人に読んでもらいたい絵本だと思います。