「アッホ夫婦」 みんなの声

夫婦という言葉を見ると私は最近、夫婦春秋という村田英雄さんの歌を思い出さずにはいられません。昔、会社の上司がカラオケでよく歌っていて、なんとも思っていませんでしたが、今の私はこの歌を歌っていると涙ぐんでしまいます。この本のタイトルはアッホ夫婦ということで夫婦春秋とはまったく違う世界ですが、読ませて頂いて、感動しました。これはとても面白くて、インパクトがあるお話だからです。私は夫婦春秋のような世界も好きですが、このアッホ夫婦のような過激でわけのわからないような世界も大好きです。いつの間にかストーリーの不思議な世界に引き込まれていきました。素晴らしい本だと思います。

こわ〜いアッホ夫婦。
こんなご夫妻が本当にいるなら、できれば、いやいや絶対に関わりたくないなぁ！！！（笑）
子供の道徳的にはどうかなぁと思う部分もあるけれど、悪ものは消えちゃえ！！と大人の私は思ってしまうのでスッキリした気分かしら（すみません）。

とんでもない夫婦のとんでもないドタバタ喜劇。
おぞましささえ感じてしまう内容です。
夫と奥さんの醜悪な姿と、粘着質の醜いやり合い。
スパゲティが食べられなくなりそうです。
執拗な仕返しと、逆襲。
なんとなく素直に笑えません。
夫婦の話から、猿の話への転換と最後のオチでのまとめはさすがですが、児童書にしては過激ではないでしょうか。

改題されていたのですね。これまたインパクトある題で・・笑。
このお話、こどものころの自分に強烈なインパクトを残していました。
ひげだらけの男とみみずのスパゲッティ・・・うぅ。

いじわるな夫婦がお互いにあの手この手でいじわるをしあう姿は、
ちょっとゆがんでる仲良しにも思えて笑ってしまいます。
しかしサルや鳥たちへの仕打ちは・・・それに反撃する動物たち。
天井に家具を貼り付けちゃうところなんて、子どももクスクス笑ってます。
さいごに「ちぢみ病」で居なくなっちゃうところも、徹底して
皮肉で残酷です。
これには息子も「ちょっとこわい・・」と云ってました。

ロアルド・ダールさんは、「チョコレート工場の秘密」でも
よくばりな子どもが酷い目にあったりしてますよね。
この残酷さをきっちり描く感じはグリム童話などにも似てるように感じました。

かなりインパクトある１冊です。
怖いものみたさで、どうぞ・・♪

不潔で性格も悪いアッホ夫婦。
このアッホ夫婦に無理な訓練をさせられているサルの親子は、プティング鳥の力を借りて仕返しを試みます。

この夫婦のやりとりは、なんとも気分が悪く、う〜んと眉をひそめてしまいます。
お互いが騙しあいをするのですが、そのいたずらはどれも度を超え、たちが悪い。
素直に笑うことができませんでした。

そんな夫婦だからこそ、仕返しをされて怖い目に遭うことが痛快に思えるのかもしれませんね。
仕返しされている夫婦には特にかわいそうだという感情はわいてきません。
でも、仕返しをするサルたちにも何故か恐怖を感じてしまった私です。
やっきになって夫婦を落としいれようとする姿は、何だかアッホ夫婦と変わらないように見えて・・・

手むくじゃらで不潔なアッホ氏と、年中醜いことを考えているうちに、顔まで醜くなってしまったアッホ夫人の２人。
見た目も心も醜い２人の最期は・・・
ちぢみ病。
なんてこわい病なんでしょう。頭からだんだん縮んで縮んで縮んで縮んで、最期には、なんの痕跡もなくなってしまう病。
こわい。ほんとにこわい。
でも．．．申し訳ないけど、やったぞ！っていう爽快感が残るのは、やっぱり、自業自得だからかな。