反戦の祈りをこめた一編の詩を絵本にしたものです。
群読しても良いかも知れません。
「おこりじぞう」を思い起こしました。
「戦争詩」という著作もあるようです。
選ばれた詩「ひろしまの子」は、四国五郎さんの長男光さんによって、若干の手を加えられ、長谷川義史さんの絵によって、子どもたちと共感できる作品になったと思います。
あの広島原爆の中で犠牲になった、多くの学童の心になってあの原爆を体感しようという試みです。
多くの学童は、建物強制疎開という、建物壊しの作業に出ていたようです。
疎開もできないから、その場にいたのです。
何より子どもたちは、素朴にその時代、その場所にいた子どもたちでした。
そんな「ひろしまの子」が、すぐそばにいると思ったら、彼らの生命を抹消した原爆の理不尽さに、直面するしかありません。
描かれたひろしま子たちの顔は、みなこちらを向いています。
読む人の表情を見つめ、語りかけているようです。
こんな絵本が、拡がっていくと良いと思います