「くまさんのいす」 みんなの声

物語は、いきなりくまさんのいすが壊れるところから始まります。新しいいすを作るために、森を探し回って、ひょいと木を持ち上げて戻ってくるシーンを、息子は「ちからもちだねえ。」と感心して見てました。自分のいすだけではなく、残った木で、たくさんのいすを作って、森の動物たちを招待しています。どのページにどの動物が出てきたか、探すのも楽しいです。

くまさんがイスを作ろうと森の木を探すんだけど
色んな木には様々な生き物が暮らしていて
その都度謝って他の木を探すくまさん。
途方に暮れるけれどうってつけな木が見つかったあとにも
くまさんの優しい心遣いがじんわり漂ってくるラストは
温かい気持ちになります。
娘も木には色んな動物が住んでいるものだと感心したらしく
｢りすさんがいた！｣｢とりさんのあかちゃん｣とか言いながら
楽しんでいます。

　クマさんが、新しいイスを作る為に、山に木を切りに出掛けます。しかし、木を切ろうとすると、その木に住んでいる動物達が止めにかかり、木を切る事が出来ません。
　やっと、倒木を見つけ椅子を作る事が出来ました。余った木で、他の動物にもイスを作ってあげたクマさんでした。
　木も生きているし、そこに住む動物も生きている。そんな事も教えてくれているのかな？と思います。

男の子向きじゃないかな？と思いつつ、手に取った絵本ですが、決してそんなことはありませんでした。
自然を大切にをキーワードにしているようなそんな安らぎの持てる絵本でした。

　「こんなに　きが　たくさん　あるのに、いすひとつ　つくれないとはね。」
　森の中には木が沢山あるのだけれども、どれも他の動物が使っていて、自由に倒せる物が見つからないのです。
　くまさんは上手な方法で木を手に入れました！そして何を作ったのでしょう。自分のいすとそれから余った木で小さないすを沢山作りました。
　小さないすをどのように使ったのかはお話を読んでください。
　他人までをも大切に思う気持ち、素敵ですね。

くまさんが　新しい椅子を作るために木を探しに森へ行くのですが、木を切ろうとすると「まってー！わたしの　うちを　こわさないで！」と 動物たちに次々と止められてしまいます。そのたびに「ごめんなさい。」「すみません。」と深々と謝るくまさん。何か、私たちの日常でよくみられる風景のような気がして、くまさんにとても親近感を覚えます。なかなかいい木が見つからないくまさんが、疲れ果ててポツリと言うひと言に、ハッと思わされる場面もありました。自然は大切に・・・そんなメッセージを子供たちにわかりやすく伝えられる・・・そんな1冊です。