私はこの宮澤作品はこの絵本で読むまで全く知りませんでした。
こんな面白い話も書かれていたんですね。
ストーリーは割と横道な流れですが、言葉のやり取りとか、登場人物たちの個性の描き方が、宮沢賢治らしくてとても面白い作品でした。
最近、名作といわれている創作童話が新しい画家(イラストレーター)さんたちの手によってリニューアルされたり、
今まで絵本にはなっていなかった作品が、ここにきて新たに登場することが多くなったようです。
特にグリムや宮沢賢治の作品は多くの画家の方々も、自分流に形にしてみたいという欲求が大きいのか、そういった作品の中でも数多くつかわれている気がします。
この絵本は宮沢賢治の作品をガラス絵作家の児玉房子さんが、ガラス絵絵本として制作しています。
特に7ページの2匹の「よしきり」の絵が描かれているシーンは、本当に“キーキー”とうるさそうな「よしきり」の感じが出ていて、見ていて楽しかったです。
宮沢賢治の作品は声に出して読むと、また一段と味わいが出るので、このお話もぜひ、声に出して読んでみてください。
小学校の2,3年生くらいから中学生・高校生が読んでも面白いと思います。