ぐりとぐらの絵本は、もう持っているだけで幸せな気持ちに
なります。「これがあるから大丈夫」みたいな、ちょっとお守り
めいたところがあるように思います。
このなぞなぞの絵本もまた。
なぞなぞの言葉ひとつとっても、ほんわか優しくて(易しくも
ありますね)、小さな子どもでもリラックスしてにこにこ笑い
ながらこたえることができるし。山脇さんの絵も、「いつもの」
って感じで安心します。なぞなぞの答えがわかる、というだけで
なく、ぐりとぐらの他の絵本でもおなじみなように、そこに
きちんと「暮らし」が感じられるのです。地に足がついた、確かな
暮らしが。植物を育てていたり、空を眺めていたり、お料理したり。
特別なことはなにもない、なんてことない暮らしなのですが
それこそがしあわせだって、眺めていて感じることができるのです。
そう、小さい子どもと過ごす毎日のようですよね。
絵本を読みながら、なぞなぞを出しながら、娘がけらけら笑ったり
得意げに答えたりするのを聴きながら、とってもいい気持ちに
なっています。