シリーズの「秋」の話で、人間たちは収穫を終え、ひと段落してしまったようで、シリーズ最後の「冬」のこの絵本では森の動物たちが主役です。
雪に覆われている(山間の)森の中、森に住む小動物たちは、
山の上の方に住んでいるトナカイじいさんに昔話を聞かせてもらいに出発します。
ところが、道中いろいろな出来事があって、最初に出発したメンバーはどんどんコースアウトしていきます。
その理由がいかにも森の中で起こりそうなことで、動物たちの習性などにもあっていて、よく考えているな〜と、感心しました。
雪景色なので、今までの絵本と比べると鉛筆書きのような白黒で表現されています。
そして森の奥へ奥へ歩いていく動物たちの後姿がすごくキュートでした。イ・テスの画は本当に、その生き物をよく観察しているなぁを、思います。
シリーズ「韓国の四季」の作品はどれも甲乙つけがたい良作ばかりですが、私はこの「冬」が一番気に入りました。
うちにはハムスターがいるんですけど、リスの子が口の頬袋いっぱいに木の実を詰め込んだ姿に、子どもたちは興奮して喜んでいました。