お父さんの仕事が忙しくて、夏休みにどこにも行かないトミーが、夏休みの間、旅行で家を留守する近所の人たちの植木鉢をあずかって世話をするというお話です。
トミーは、鉢を置く場所や、植物にあげる水の量のことなど、鉢植えの世話が上手なんですね。
鉢植えに囲まれて食べる朝ご飯はは、森へピクニックに出かけた時のよう。
部屋でテレビを見ている時は、ジャングルの奥で映画を見ているよう。おふろに入ると、森の中の小さな湖で泳いでいるよう。
家の中で、どんどん植木鉢が大きく育ち、まるで森の中にいるような、家の中の様子がとてもたのしい本です。
トミーの夢の中で、植木鉢の植物がどんどん大きくなり、まるで、おもちがふくれすぎて破裂するように、家が植物に押し倒されて壊れる夢もなかなか爽快です。
この絵本、休暇中に、鉢植の世話をどうするか?という作者の長年の悩みをもとに作られた絵本だということですが、おもしろいよね、そういうところから、こんなおもしろい発想が出てくるんだなぁ。表紙の絵からだけではわからないけれど、予想以上に楽しめる1冊です。