日本人というのは「さくら」が好き。さくらの歌も多いし、お花見に興じる風習は、日本人が昔からしてきた花を愛でる最たる行事とも言えます。
が!その日本を代表する「ソメイヨシノ」が実は、江戸時代の人が人工的に作った雑種だったなんて〜!!今の今まで知りませんでした。
驚きの事実ですが、そこのところも、作者は簡潔で丁寧に説明してくれています。
何より、今回の「気になる日本の木=さくら」バージョンには、
可愛らしいてんぐ(のお面をつけた子)と柴犬が案内役として登場しているのがいいです。
この「ソメイヨシノ」の説明部分でも、柴犬がちょこんと座って
「エドヒガン」+「オオシマザクラ」=「ソメイヨシノ」の図を見ていて、とっても可愛らしかったです。
しいていうと、「サクラ前線」の説明が、もう少し小さなお子さんにでも理解しやすくまとまっているといいな〜と、思いましたが、
それ以外はとても見やすくわかりやすい内容で、興味をそそりました。
また、早川司寿乃さんが描いてくれる様々な桜たちの姿が、どれをとっても素敵でした。
個人的には「山桜」が一番好きです。
特に読むのにお薦めしたい時期はもちろん、春。「ソメイヨシノ」が咲いている頃ですが、その頃って、あまり小学校でお話会や読み聞かせに入れないので、それがちょっと残念です。
お薦めの年齢は、小学生くらいから大人まで幅広い年齢の人に楽しんでもらえる作品だと思います。