牛や豚、鶏などを飼ったり、畑で麦や作物を育てたり、収穫したものを売ったりする農場の一日を描いた本。
1971年刊行。原書:1942年、アメリカ。
アメリカの昔の農民の一日の作業を淡々と描いたお話。
スモールさんしか登場しないが、こんなにたくさんの動物を飼っているし、畑もやっているし、小売販売もしているから、家族か、一緒に働いている人もあるだろうと、思った。
私は、北関東で農業をしている家で育ったが、農作業は地味に大変で、野菜の収穫などは、一気に大量の白菜ができたり、田植えや稲刈りも一家総出で取り掛かった。木の実(柿など)も、成る時はどんどん容赦なく熟れてくる。人間の都合などおかまいなしで、大量の作物ができて、待っていてくれないので、放置しておくと腐って、土にかえろうとする。
急いで干し柿にしたり、収穫後に長持ちさせるためにいろいろしたり、昔の人は大変だった。
そんなことを思い出して、懐かしい気持ちでいっぱい。
しかし、アメリカの農業は、広い。
スモールさんの家の、農場は広くて、車で行ったり来たりしている。トラクターも、あれなら大活躍だろう。
うちでもトラクターや田植え機などを使っていたけど、なんとなく「もっとはたらきたい」と機械が出番を待っている程度の耕地面積だった。
たくさんの動物がいて、賑やかそう。いろいろ大変なことも多いと思うが、なんだから地道に幸せな生活を続けておられるのが尊い。立派な人生だなあと思った。