狼王ロボは、少年時代に読んだ記憶がありますが、この作品は縮約版でしょうか。
物語が凝縮されたせいか、清川あさみさんの挑戦的な絵に立ち止まり、文章以上の深みを味わうことになりました。
主人公ロボの愛する狼ブランカに重点を置いたという、写真と絵と様々な手法駆使して、アバンギャルドな世界を展開しています。
人間の策略を嘲笑するようなあざとさ、何者も恐れない気高さを持ったロボでしたが、唯一の弱点はブランカを見捨てることのできない愛情の深さでした。
誇り高いロボに敬意を表しながら、清川あさみさんの魔力に呑み込まれました。
様々な絵本を手がけている清川さんですが、あまりにも多才です。