この絵本は読み語りは要らないかもしれません。
あなたの前にいるつぶらな瞳が望むまま、好きなようにお話を膨らませる手助けをするだけでいい。
小さな頭は精一杯、行ったことのない世界に羽ばたきます。
たくさんの楽しさにあふれたジオラマのどのページから開いても楽しいことばかり。
見開きの中にいっぱいに繰り広げられる、それぞれのページがそれぞれに不思議の国になるのです。
絵本の作家さんが思いがけない隠し絵や遊びを、画面の中に忍び込ませるということを聞いたことがあります。
だからもしかしたらこの「どこ」シリーズにもそうした楽しい何かが隠されているのかもしれません。
そんな想像を掻き立てるほどに、「絵」ではなく「クレイ」を使った写真絵本は実に素敵だ。