オニガワラ・ケンさんは、地獄カンパニーのサラリーマン。
朝出勤前の身支度をする姿が、なんか笑えます。
食卓を囲むケンさんの家族の様子も愉快です。
特に飼い猫ならぬ飼いトラ。
ネクタイの柄にも地味めです。
お弁当を風呂敷で包み首に背負い、ひょうたん水筒にポシェットバックをたすき掛け、金棒担いでご出勤。
何が一番可笑しい言って、やっぱり背広姿です。
満員バスにゆられ、ついた先は、もちろん地獄。
仕事は、血の池地獄の監視。
何を監視するのかしら?と思ったら、亡者のやんちゃぶりは、夏休みのプール以上です。
ロッカールームで、他愛ない話をしながら着替える様子。
お弁当箱を開いて、喜ぶ笑顔。
ちょっと居眠りして、ミスする姿。
閻魔大王様に叱られて、ストレスで角が折れそうな気持ちを抱いて、のれんをくぐり寄り道して一杯。
千鳥足で帰る後姿は、そう人間のおとうさんとそっくり。
サラリーマンの悲哀は、鬼も人間も変わらぬようで、うちも今日は「おかえりなさ〜い」と満面の作り笑顔で出迎えてみようかしら。