宮沢賢治の有名な詩というか言葉です。どんな人でも耳にしたことがあると思います。手帳に書き込んだその勢いは字を見ているだけでも感じます。作品として完成させたもの、ではなく、そのときに沸き起こってきた感情をとにかく消える前にかきとめた、そんな印象を持っています。だからこの言葉に添える絵によって、さまざまな捉え方ができるものになるだろうと思いました。柚木 沙弥郎さんの絵により、この詩に色がついた、と第一印象で感じました。それでも字の大きさや鋭さはそのままあるので、ポップな感じではない。色がつくことで嬉しさにかわるのではなく、寂しさやつらさも残している。知っている言葉が生きてくるんだなと思いました。