いつの頃からだろう。ふと口をついて出てくるこの言葉。
雨ニモマケズ風ニモマケズ。
それはいつも私に、頑張れ頑張れと励ましてくれる応援歌のようでした。
そんな詩にカラフルなイラストが添えられたこの絵本。
なんて斬新で素敵なのでしょう。
一言一言が、きらきらと煌きながら、心の奥深くに届いて宿っていくような感覚を覚えました。
言葉だけでは、理解しがたいであろう小さな子どもたちの心にも、まっすぐに届くのではないかと思います。
そして、賢治の弟さんのお孫様の手によって明らかにされた賢治の想い、祈り…。
今までに私なりに捉えていたこの詩の意味と、賢治の想いや祈りが交錯し、より深く深く心の底に温かな光が届けられたようでした。病床の賢治の心からの祈りを、今を生きさせていただいている私たち一人ひとりが、受け止め、引き継いで、努力していかなければならないのだと思います。
世界中に届けたい、届けなければならない一冊だと思います。