「やまたのおろち」と言葉は知っていましたが、
お話としてははじめてでした。
ちなみに、次男もなぜか題名だけ知っていました。
何かのゲームで名付けられていたみたいで・・・。
古代神話のすさのおが主人公。
すさのおは天上の世界で考えが合わず、追い出されます。
追い出された先で出会った老夫婦の話で、
すさのおは、老夫婦の娘を食べに来るやまたのおろちを退治することとなります。
蛇のような八つの頭を持った怪物との壮絶な戦い。
すさのおは魔術を駆使して戦います。
古代の世界が浮かび上がります。
同時に、鉄の発見や農耕の始まりなど、
古代史を見ているようです。
実際、出雲の古書にも金属のことが書かれているとか。
あながち神話で済まされないエピソードですね。
文章は映画監督の羽仁進さん。
映画の手法を思わせる文章です。
そして、絵は迫力のある赤羽末吉さん。
古代の息遣いまで感じることができますね。