1972年に実業之日本社から刊行された同名書を復刊したものと但し書にあるとおり、少し古い作品でした。
主人公は、もぐらのグラボーで、牧場でそれこそ快適に暮していましたが、ある日生活が一変する出来事が起こります。
牧場が、開発されることになったからです。
開発自体は仕方のないことなのですが、その代償として色々な物が失われていくことの警鐘も教えてくれていると思います。
それが、30年以上前のしかもスイスでの作品ですから、奥深いものを感じない訳にはいきません。
子供は、もぐらの生態を初めて知ったので、その点が楽しくて仕方がないようでした。
特に、グラボーの目線で地上を見上げたシーンとか、穴を掘っている断面図とかに興味を持って聞いていました。
小学校低学年にぜひお勧めです。