洗濯紐に干されたシャツ。
働く者の象徴のように感じました。
風が吹いてきました。
強い風にあおられて、シャツは空に舞い上がります。
鳥たちと一緒に空を舞った後、風がやんで落ちたところがサンザシの木。
再び風で飛ばされるときには、ちょっと切れたりします。
それでもシャツはうれしいのです。
飛んだり落ちたりを繰り返し、シャツは痛んだり汚れたりします。
でもなんという開放感なのでしょう。
落ち着いたところが畑の案山子。
それでもシャツは満足しています。
案外こんな生き方も良いなと思います。
飛び続けることはできないし、ネクタイを締めていたら飛ぶことだってできないのですから。
疲れたお父さんの願望のような絵本。
残念ながら、子どもの反応は読めませんでした。