娘が生まれて以来初めて、娘を叩いてしまった。今まで、どんなにガミガミ怒ることはあっても、絶対に手だけは上げたことはなかったのに。思わず言葉よりも先に手が出て、ぴしゃっと頭を叩いてしまった。どんなに謝っても、抱きしめても、娘がいつもどおりの笑顔を返してくれても、全然心は軽くならなくて、辛くてたまらなかったとき、この絵本を娘に贈った。今日のことを決して忘れないように、自分自身への約束として・・・。
娘は、自分が怒られたことなどすっかり忘れているかのように、「ぼく」の願いが叶ったことを純粋に喜び、去年の短冊に書いた願い事を1つ1つ思い出しながら、「Jの願い事も全部叶ってよかったね!」と、心の底から嬉しがっていた。
声にならない心の叫びを、言葉にしてくれたこの絵本に、親としても感謝の気持ちでいっぱいだ。1人でも多くの子どもたちの思いが届くようにと、願わずにはいられない。