1987年の作品。
原題は「Just a minute」と、それこそ文字通りの作品です。
それにしても、「ちょっとまってて」とは良く言ったもの。
この作品を読むと、万国共通語のような感さえしてきます。
物語の主人公は、どうもカンガルー。
前半は、カンガルーのあたしが、パパとかママに見て欲しいと言った時に、「ちょっとまってて」と言われるシーンのオンパレード。
これって、子供に対して本当に良く使ってしまう言葉の筆頭のような気がします。
身につまされる話なのですが、やはり、子供が見て欲しいと言った時は、それに応えるべきなのでしょうね。
それが、中々出来ないところに、我が身の勝手さ、時間に対する甘えがあるのだと思います。
限られた時間の中で、果たして何回、子供がそう願うのかを鑑みると、反省の念に絶えません。
後半は、今度は、あたしが、周りに「ちょっとまってて」という番。
やはりこれは、パパ・ママから伝播したに違いなく、今度は子供が共感出来る話です。
全体を通じて、淀みなく流れる展開で、読み聞かせし易い作品に仕上がっています。
親子ともども、「ちょっとまってて」という魔法の言葉を封じるようにしたいものですね。