宮沢賢治の透き通るような文章と、平澤朋子さんの青く幻想的で美しい挿絵がとても素晴らしかったです。
「銀河鉄道の夜」や「よだかの星」同様、賢治の描く星々のお話は不思議で美しく、想像力がどこどこまでも広がっていくようです。
そこに美しい挿絵が添えられることで、自然とその世界の中へ引き込まれ、まるで映画を見ているような、出来ることならいつまでもこのお話の中にいたい気持ちになりました。
とにかくチュンセ童子とポウセ童子が可愛らしく、二人のなんと心が清らかで慈悲深いこと!
赤いヒトデは、空の星が悪いことをして海に沈んだ姿だったのですね。
この作品の中には賢治が作詞作曲した「星めぐりの歌」が出てきます。
テレビなどで耳にすることがありますが、本当に心に沁みる歌ですね。
夜空の星を見上げた時、ふと双子の星を探したくなる、そんな素敵な絵本です。