ガザ地区に住む人たちの思いを形にした絵本です。
自分たちの住んでいた場所を追われ、難民となった痛烈な思いが伝わってきます。
広い町の狭い場所で暮らしているという感覚は、とても重く感じられます。
オレンジはパレスチナを象徴する果実のようです。
新しい住人はそれを枯らして、別のものを持ち込んだと言います。
必ずあの家に帰るからと、父親は家の鍵を持ってきたと言います。
あくまでもガザ地区の人びとの感覚は被害者なのです。
日本で戦後80年を考える時、時を同じくしてパレスチナ問題が生まれていることを考えました。
この絵本はクラウドファンディングで出版され、「ガザの子ども図書館展」で紹介されているそうです。
今、彼の地で起こっている惨状に怖さを感じます。