表紙の絵がとても素敵だったので、全部読みたいと思いました。この鳥のような不思議な生き物のフワフワした毛とキラキラした瞳が実にリアルで引き込まれます。
長い夏休みは、子どもたちにとって特別な経験ができる時で、そこで得たものはとても大切な思い出になるのでしょう。
主人公のぼくもこの不思議な生き物とかけがえのない時間を過ごしました。テキストのないその一場面一場面が実に優しい時間を物語っています。「ずっと一緒にいられたらいいな」というぼくに「だいすき」という言葉を残して去っていく、きみ。
夏の思い出は、とても大切なものになりました。
きみと過ごした時間は、ぼくが毛布に包まれて寝る心地よさに例えているようなラストは、ちょっとわかりにくい気もしましたが、とにかく絵が素敵なので、画集のように見惚れています。私も、この不思議なきみに会いたいです。