かわいいきつねの子が、雪の中赤いものを持って立っている・・・そんな雰囲気のある表紙に惹かれてみてみました。
寒い中、朝から食べ物を探しに行っていたきつねのお母さん。帰ってきたお母さんの体は氷のよう。よろっと倒れたお母さんのためにきつねの子はあっためるものを探しに行きました。『人間のくる野原に行ってはだめ。ひどいめにあうわよ』と言われていたのに・・・というお話です。
きつねの子が持ってきた『あかいもの』にお母さんと子がくるまれているページは、いもとさんの温かい絵のおかげか、とても気持ち良さそうで、その温かさが私にも伝わってきました。
横で聞くともなしに聞いていた主人が「なんだか涙がでそうになったよ」って。めったに絵本に興味を示さない主人をも巻き込んで3人で温かい気持ちになれた絵本です。