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おとうさん」 ヒラP21さんの声

おとうさん 作:シャーロット・ゾロトウ
絵:ベン・シェクター
訳:みらい なな
出版社:童話屋
税込価格:\1,485
発行日:2009年04月
ISBN:9784887470910
評価スコア 4.67
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みんなの声 総数 5
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  • 素晴らしい改作

    自分があったことのない父親を、お母さんはこんなにりっぱなおとうさんだよと話してくれた。
    ここで書かれているのは、子どもにとっての理想の父親像かもしれない。
    そして、父親の私にとって教科書的な本だと思った。

    ここで話を終わらせると、この絵本を正しくレビューしたことにならないかもしれない。
    文章と絵に何か違和感を感じた自分は、奥付にかかれた訳者のコメントに目が止まってしまった。
    作者の意向で父親の不在の理由を戦争で死んだことにしたこと、それに伴い文章の細部を多少変更したことが書かれている。
    原題は「A Father Like That. このようなお父さん 」である。

    洋書を探して得たものは次の通りである。
    おとうさんは、自分が生まれる前に「行ってしまった」のであり、「もう決して戻ってこない」のである。
    戦争で死んだのではないだけではなく、どこかで生きているのかもしれない。
    さらに、翻訳する際に、原本の絵を一枚抜くことによって、話の流れを大きく変えてもいた。
    描かれるおとうさんは、日本語訳より人間的で自分にとって身近な父親像。

    日本と、アメリカで理想な父親像の違いだろうか。
    だからと言ってどちらが良いという話ではない。
    どちらを読んでも感動したものである。

    ただ、原本の方が文章と絵がマッチしていた。
    お父さん、難しい本ではないので、訳本と原本を読み比べると、父親認識を深める参考になると思います。

    投稿日:2009/09/17

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