この題名を見て、「石のスープ」??と興味を持ちました。
読んでみたいなあ、と思いつつ、『しあわせの石のスープ』やら
『せかい1おいしいスープ』などの方を先に見つけて、
ようやく図書館で借りることができました。
表紙の、なにやら目つきの悪い年老いたオオカミが主人公です。
冬の夜に、めんどりの家で「石のスープを作ってあげるから」と
暖まらせてもらいます。
さあ、ここからは他のお話と同じ。
心配してやってきた動物たちがそれぞれ材料を持ち寄って来る展開です。
注目は、アヒルがエジプトでも石のスープを飲んだことがあるという証言。
作者はフランス在住ですから、材料も見てもこのおはなしは
フランスの地での石のスープのお話ですが、
興味深いですね。
他の石のスープと違うのは、このオオカミの真意が謎に包まれていること。
読者によっていろいろ解釈できるのではないでしょうか。
アヒルの証言のように、石のスープのことをよく知っていての行動なのか、
謎が深まるばかりです。
何年か前の読書感想文の課題図書だったようですね。
なるほど、と感心してしまいました。