少し前に「○歳の誕生日」というセレクションを作っている時に「こんな本もありますよ」と教えていただいたのがこの本です。
主人公が男の子ということもあり、『あやちゃんがうまれたひ』(
浜田桂子さんの作品)よりもさらに身近に感じました。
息子に「ほら、Hくんもこんな風な赤ちゃんだったわよ」と見せると「ぼくはスリッパ食べた?」「ぼくは卵を冷蔵庫から出して六個も割ってない」といろいろい言いだしました。
ハイハイをしていた頃はこんな風だったし、歩き始めた頃もこんな風だったなあと感慨にふける親の私とは違って、息子の視線はどこか別のものを見ているのかもしれません。
小学校の低学年で、自分の生まれた頃を振り返る授業がありました。その時に『おやちゃんのうまれた日』は読んだ覚えがあるのですが、その時にも読んであげればよかったと思ったのでした。
子どもの誕生日がきて親が思う思いは「生まれてきてくれてありがとう」。
子どもが生まれてきてよかったという世のなかであるように、大人である親の責任も感じました。