雷が落ちると牛が腰を抜かしたり、
おけ屋やせともの屋は店のものを壊されへそをとられ
みんなが困っていたところ、和尚さんはある方法を思いつき…
トラのパンツに、火打ち石で稲光、太鼓で雷鳴、
まさに雷様!の姿が分かり易く描かれています。
雷は困るばかりではなく、雨を降らし人間に
恵みをもたらすということ。
へそもちを作り供える、避雷針を作るという行動が、
自然に対する畏敬の念を持ちながらも、それと上手に
付き合っていくために生まれた、昔の人たちの
知恵だったということがこのお話でわかります。
へそもちがどうしてあんな形なのかというのにも
なんだかこの話で納得です。
雷はおへそをとるもの、ということで雷様と
話しながらもしっかりおへそを隠している和尚さんの
姿もちょっと可笑しかったです。
おへそをとられるのが怖い息子は、雷様がみてるかも、
と言うと一生懸命和尚さんのようにおへそを隠しています。