「私って友達少ないから・・・」
この絵本のタイトルを見た時に思い浮かんだのは、友達が放ったこの一言でした。
「そんなことないでしょう?」
そう返したものの、私自身も「ともだち」ときいてすぐ思い浮かぶ人は、それほどいないと感じたのを憶えています。
そもそも、どこからどこまでが「ともだち」なのだろう?
大親友だけ?
知り合いも含まれるの?
それだけに言葉の表現者である谷川さんが、「ともだち」をこの本でどのように表現するのか、少しわくわくしながら表紙を開きました。
谷川さんの言葉と、その言葉に合わせた和田さんの絵をみると、(未だに)のんびり屋の私を待ってくれた(、くれる)友達を思い出して「こんな状況、そういえばあったな(、あるな)。」とクスリとした場面がありました。
年月を経ることで、「ともだち」という関係を、複雑に考えてしまいがちになりましたが、その根本は、この本で表現されているような非常に簡潔なことではないかな、と思いました。
子供だけではなく、何年たっても十分通用することだと思います。