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ふしぎなたね」 あんれいさんの声

ふしぎなたね 作・絵:安野 光雅
出版社:童話屋
税込価格:\1,815
発行日:1992年
ISBN:9784924684676
評価スコア 4.63
評価ランキング 3,543
みんなの声 総数 29
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  • 計算したくなる

    安野光雅さんの絵本が好きで、こちらでのレビューを参考に本を探していたところ、この絵本をみつけました。

    タイトルの「ふしぎなたね」とは、仙人がある男にくれた2つのタネ。
    1個食べると1年間おなかが空かない、1個地面に埋めると翌年の秋には新たなタネが2個実る、というものなんです。
    もらった男は、数年間は律儀に1個食べて1個埋める、、、を繰り返していたのですが、あるときふと、2個とも埋めると翌年には4つに増えることに気づきます。

    さぁ、ここからが数学の世界です(笑)。
    4つに増えたタネ、1個食べて3個埋める→6個実る。
    6個のうち1個食べて5個埋める→いくつになる?
    これがどんどん繰り返されていきます。
    そのうち家族が増えて食べる数が増えたり、知人にふるまったり、貯蔵したりして計算が複雑になっていきます。

    ストーリーを追いながらついつい計算したくなります。
    息子もまだよく掛け算がわからないながらも、指を折りながら一生懸命数えていました。

    でもこの本は、算数だけじゃないんです。
    ラスト近くで、主人公にはアクシデントが待っています。
    それを乗り越えて、また始まる新たな暮らし。
    この社会の縮図かな、なんて思わせられました。

    投稿日:2010/01/20

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