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まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

ティモシーとサラの絵本 6 ティモシーのたからもの」 ルートビアさんの声

ティモシーとサラの絵本 6 ティモシーのたからもの 作・絵:芭蕉みどり
出版社:ポプラ社
税込価格:\880
発行日:1999年01月
ISBN:9784591058893
評価スコア 4.57
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みんなの声 総数 6
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  • この絵本を読むまで、息子は「心」という、目に見えないものについて、あまり深く考えたことがないようでした。
    私自身、それを理解するのはもっと先のことだろうな、と思っていました。

    ティモシーは、みんなで作った水車の中で、自分のものだけが回らなかったのが悔しくて、
    お父さんに相談します。
    お父さんの答えは「本物の水車を見に行ってごらん」
    ティモシーは次の日、本物の水車を見て一日を過ごします。
    そして夢中になって作った、玩具の水車。
    世界でたった一つのティモシーの水車は、げんきよく回り続けます。
    けれど…

    一生懸命作った水車が、居眠りしている間に流されてしまい、号泣するティモシー。
    この心の動きがよく分かります。
    せっかく作ったのに!
    サラやサラになぐさめられて、
    ティモシーも、いったんは泣き止むのですが…

    ティモシーとお母さんの会話が、実に秀逸です。
    「お母さん、ぼく寝ようとしても、あの水車のことばかりかんがえちゃうんだ」
    どうしても分からない、なんにも悪いことしていないのに。
    水車が忘れられないというティモシー。
    お母さんはそっと言います。「今は忘れられなくてもいい」
    「ねえ、知ってる? あなたの中に宝物が入る場所があるのよ。なくしてしまった大切なものは、いつのまにかみんなそこにいるの」

    ああ、素敵ですねえ!!
    私なら、こんな風にいえるでしょうか?
    「自分がなくしたんでしょ!!」って言ってしまいやしないでしょうか?

    それから。
    執念深い私は、いまだになくしてしまった大切な物について、
    「あーなんでなくしちゃったんだろう」「捨てちゃったんだろう」なんて思うことがよくあるのですが、
    このお母さんの考えは、とてもぴったりと心にはまりました。
    そうか、そんな風に考えればいいんだ。
    そう素直に思える絵本でした。

    冒頭で少しお話しましたが、
    息子は、この絵本で「心」のことを意識するようになったようです。
    「僕にもあるよね?」
    「ここんところに、心、あるんだ」
    嬉しそうに言う息子の姿に、私は嬉すぎて涙しそうになりました。

    投稿日:2006/11/15

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