ウィルソン・ベントレーは、一生涯、雪の結晶を撮り続けた人です。
ベントレーの一生がこの絵本に詰まっています。
彼は雪を愛し、その一粒一粒をスケッチし、顕微鏡つきカメラを得てからは、その撮影に没頭し、どれ一つ同じではない雪の結晶の撮影に成功します。お金もうけが目的ではない、ただただ雪という自然の美を伝えたいという一心からの行動に、感動しました。
彼が雪の結晶に目を向けなければ、今現在、ごく日常に見られる雪の結晶のデザインというものはなかったかもしれません。それだけ、彼の行ったことがらは偉大だといえます。
絵本は、彼にまつわる実際のできごととともに話が進みます。つくったお話ではなく、実在した人物のお話を読むことも、歴史を知り今に生かすうえで大事だなあと思いました。