なんて子供の気持ちをよく表している本なのでしょう。
林さんの絵もぴったりです。
娘は「このお話すきなの。どこが好きとかは言えないけど・・・」と何度も読んでもらいたがりました。
そして、読み終わると幸せそうな顔をします。
「幼稚園の子供二人を家に残して、病院に行くお母さん」
「一人で家に帰っていく友達」
というシチュエーションは、現在の世の中では考えられないので、子供達も驚いていましたが・・・
このお話は、「ほっぺこちゃん」が重要ですね。
このへんてこな名前、我が家では大うけで、そして、すぐに人気者になってしまいました。
ほっぺこちゃんを勝手に借りちゃうあやちゃんをしかるお姉ちゃん。我が家にも見られる光景で、微笑ましくなってしまいました。
お父さんと二人きりの食卓に、ほっぺこちゃんが座っているのを見て、「あやちゃんの代わりなんだ〜」と、我が子たちは嬉しそうでした。
そして、あやちゃんに、ほっぺこちゃんをあげるお姉ちゃん。大きな紙袋を作ったところで、想像がつくのですが、その通りになった時の、娘の幸せそうな顔が印象的でした。
まだ一度も読んでいないお兄ちゃんに、「ほっぺこちゃんをあげるんだよ」と教えてしまったくらいです。
お母さんに「おおきな おねえちゃんになったのね」とほめられている挿絵を見て、「はずかしい〜って照れてるよ」なんて、お姉ちゃんの気持ちの代弁をしたり、
ベッドの脇で手紙を読んでいる挿絵の「あやちゃんへの手紙」の小さな文字まで読んでいる我が子達をみて、この話は、本当に子供の目線に近いんだなぁと思いました。
私は、裏表紙のほっぺこちゃんと寝ているあやちゃんの顔が、子供の寝顔そっくりで何度見ても微笑んでしまいます。
とても温かく幸せな気持ちになれる一冊です。