とにかく 面白い!
ガロ出身の秋山さんの構成力。画力でお話はぐいぐい進みます。
江戸にある美味しいお菓子の店
「ありがたや」=蟻が営んでいるお店が舞台です。
大切な花見のお菓子を盗みに入るという予告状。
犯人は、次々に姿を変える事の出来る蛾。
それもそのはずおやぶん!ぴょんきち!と呼び合う主人公も含め全て登場人物は「虫」なんです。
全てのページの隅々に虫たちが生き生きと描かれています。
作者の秋山さんは大の虫好きらしいです。
その理由は「小さいから」なんですって。
中でも様々な網をつくる蜘蛛が一番面白いそうで
この本でも親分が投網のように、大福や羊羹がつまっている蔵に網を張る場面が出てきます。
虫が苦手なお母さんも、この本ならと借りて帰り
こどもと楽しんでおられます。
虫嫌いの人にも、大丈夫と太鼓判をおせますよ。
もちろん虫好きの人には、堪えられない一冊。
虫と関係なくても充分面白い。
虫と関係あるから、ますます面白いという秀作ですよん。