6年生の朝の読み聞かせ。
読み終わったら、クラス中がシーンとして僕を見つめていた。この感動は初めての体験。(ヤッターと思った)
6年生の読み聞かせって、本選びも難しいし、読んでいる途中の反応がまちまちで、読んでいる時不安なんだよね。
この本、息子と同じ6年生の読み聞かせに選びたかった本でもあり、とても不安な本でもありました。
幼稚園の時に交通事故にあって意識不明のまま寝たきりのお姉ちゃん。
ひとりマラソン大会に飛び入りで頑張るゆうすけ。お姉ちゃんとの心の会話がとても素晴らしい。このなっちゃんを中心に、家族愛が展開されます。
ただ、躊躇したのは、寝たきりのなっちゃんの初潮が重要なポイントになっていることです。思春期をむかえる6年生にどの様に取られるだろう。しかも、男の読み聞かせ。
心配だったので、読み聞かせサークルの女性リーダーに相談しました。実際に読んでもらって、大丈夫とお許しが出た作品だったのです。
この絵本の中で、なっちゃんが初潮をむかえた日にお父さんの言った言葉があります。
「あきらめないぞ、生きつづけるぞ、なっちゃんはそういっているんだね。おとうさんはなっちゃんからまたひとつ、大きな力をもらったぞ。ありがとうなっちゃん。」
この一言を伝えたかった。これは、梅田俊作さんの言葉であり、自分が息子に伝えたいメッセージでもあります。
読み聞かせをしながら、この所で泣きたくなってしまう。
物語は、片づけられたマラソン大会のゴールで、お父さんとお兄さんが待っているところで終わります。ゆうすけは、友達にはげまされながらゴールイン。
私が教室を出るまで静かだった6年生のみんなに、この話がどのように受け止められたかは分からないけど、きっと私の思いの何かをつかんでくれたことと思います。
「卒業する君たち、がんばれ!」
ちなみに、この話は実話を基にしています。